【人事歴10年が吠える】転職が当たり前の時代になり、転職しない人の年収が下がりがちになる理由。
「転職が当たり前の時代になっているけれど、あえて転職しないことで価値を出したい」
「転職をしないとダメっていうか、むしろ転職する人の方がダメ人間じゃないのかな」
と感じていませんか。
残念ながら、転職が当たり前の時代になっているというよりも転職を前提としたキャリア形成を行う時代に突入しています。
いまだに転職する人の値打ちは低いとか、もはや旧石器時代の話です。
なぜなら、企業側は年配者を長く雇用したくないと考えており、年齢を重ねたら能力の高い人以外は会社を辞めて欲しいと考えているためです。
筆者はこれまで約10年間、人事を経験し、転職情勢の変化を見てきました。
転職するか迷っている方がいたらぜひ、最後まで読んでいって下さいね。
【結論】転職しない人は価値がどんどん下がる
転職しない人の価値はこれからどんどん下がります。
なぜなら、転職して他の環境で自分を試した経験がなければ、50代になったときに人生積むためです。
日経新聞によれば、2021年上場企業では早期退職という名のリストラが1000名規模以上で行われているということです。
参考:日経新聞 東京商工リサーチ、2021年上場企業「早期・希望退職」募集状況を発表
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP625781_Q2A120C2000000/
新型感染症の影響だけだろうと思った方もいるかも知れませんが、それは大きな間違いです。
筆者が上場企業人事としてキャリアをスタートした10年前から50代以上の給料が高いのに人件費だけが高い年配者への早期退職勧奨は始まっていました。
企業側としては、本当に優秀な人材以外を残すという考え方を持っていません。
詳しくは以下の記事をご参照ください。
吸収合併で大企業でもリストラ。人事として経験した吸収合併のリアルと会社を辞めた理由
なぜ転職しないと価値が下がるのか?3つの理由
「なぜリストラされたときに転職経験がないと価値が下がるの」と気になりませんか。
実は、以下の3つの理由があります。
・他の会社を知らない50代を採用しにくい
・リストラ対象になるほど能力がないと思われがちだから
・何のスペシャリストでもない人材だと採用しにくい
それぞれについて解説します。
他の会社を知らない50代を採用しにくい
転職しないと先行きが危険な理由として、他の会社を知らない50代を採用しにくいという事情があります。
なぜなら、1社でしか仕事をしてこなかった人が活躍できるイメージが持ちにくいためです。
年齢を重ねて他を知らない人は本当に採用しにくくなります。
リストラ対象になるほど能力がないと思われがちだから
リストラされた人は一部の技術者などを除くと印象が悪くなります。
リストラされるほど能力がなかったのか会社に馴染めなかったのかなど邪推されがちになるためです。
リストラされる前に転職を検討すべきですね。
何のスペシャリストでもない人材だと採用しにくい
何のスペシャリストでもない人材を実は採用しにくいという理由があります。
なぜなら、日本のキャリア形成は転勤などを行う総合職型採用だった名残があるためです。
経理に2年いたと思ったら営業に異動したり、専門性がないと思われる職歴を積んでいる人は転職市場では敬遠されます。
転職者が出世して時代が変わった事例
筆者は自動車メーカーに勤務していましたが、転職者の方が新卒から勤続10年以上と長い人材よりも給料や役職が上がっている実例をまざまざと見てきています。
学歴などが高いわけではなく高卒で大企業の課長職にわずか2年でなっている人がもうすでに出てきていました。
もちろんすでに在籍している人たちの感情は良くないものでしたが、良い中途採用者を積極的に出世させる大企業が出てきているのです。
つまり、終身雇用は崩壊しているどころか、5年以上前にすでに崩壊していたのでした。
これからは何年勤続したから良いという時代でもなくなってきます。
転職を前提としたキャリア形成を頑張ろう
もうすでに年齢を重ねてしまった社員にとっては過ぎ去るは及ばざるがごとしですが、まだ第二新卒や20代、30代の方は取り返しがつきます。
若いうちに何らかのスペシャリストになれるように転職活動をしましょう。
また、仮に転職しないとしたら自分自身が社内で強みを作れるような異動をできるようにしましょう。
最終的には積極的にスキルを身に着けた人が勝つ時代になってきつつあります。
ご健闘をお祈りします。
まとめ
今回は、転職した方が良い時代に突入したということに関して説明しました。
特に転職が当たり前の時代になってきた象徴としては中途採用者が勤続年数で圧倒的に劣るにも関わらず課長職に大企業でなった事例に注目して欲しいです。
勤続年数で人材を処遇する時代はとっくに終わりを迎えているのです。
これからは実力主義の時代に合わせるべく、仕事をしていく必要性があります。
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